Horse Racing with AI

【AIとラップ分析による競馬予想】優駿牝馬(オークス)

Horse Racing with AI
Four racing horses neck to neck in fierce competition for the finish line

こんにちは Kパパです。

今週は 牝馬クラシック第2戦の優駿牝馬(オークス)ですね。このレースはマイル路線が主戦となる牝馬にとって初めての距離となることが多いレース

そのため、距離適正について色々議論がありますが、未経験の距離について論じても意味がありません。また、この時期の3歳馬が2400mに複数回出走するのはむしろ体調面で不利になります。

ラップによる予想でやることは、過去の3着以内馬がオークス前にどのようなラップを経験していたかを分析し、今年の出走馬に当てはめるだけです

それでは、以下で確認していきましょう。

レースラップ評価

瞬発力勝負と持続力勝負の年に分けられます。

瞬発力勝負の年は急加速区間があり、持続力勝負の年は急加速区間がありません。

急加速区間とは次のいずれかを満たす区間
  • 1区間で1秒以上の加速がある区間
  • 2区間で1.4秒以上の加速がある区間
各年別の急加速区間の有無
  • 急加速区間あり
    2020, 2018, 2016, 2010,2009, 2008
  • 急加速区間なし
    2019, 2017, 2015, 2014, 2013, 2012, 2011

急加速区間の場合、勝ち馬に以下のような傾向があります。

急加速区間の勝ち馬傾向
  • マイルを中心に差し競馬ができる馬が有利
  • いずれも阪神JF 勝ち馬か桜花賞勝ち馬が勝っている

余談として、オークスは今後古馬路線で活躍できるかを占う重要なレースでもあります。

特にオークスの道中で以下のラップを刻んだレースは要注意レースです。
このようなレースとなった場合、秋以降の対古馬戦で軸とするには不安が残ります。

要注意レース条件

4F以降でラップが12.5以上となる区間が3区間以上ある

上記から分かるように要注意レースとはスローの上がり勝負(急加速区間あり)になるレースです。逆に持続力勝負(急加速区間なし)のレースは後の古馬戦でも上位陣は活躍が期待されます。

以下、グラフをみながら2015年以降のレースについて確認していきます。

2020年 要注意レース
デアリングタクトは3冠達成も、その後もG1勝ちはなし。JC3着・金鯱賞2着・QE2世C3着
その他エリザベス女王杯で3着以内を確保できず。ヴィクトリアマイルもマジックキャッスルの3着が精一杯。

2019年
カレンブーケドール、クロノジェネシスを排出した年。
ラブズオンリーユーも復活して、QE2世C でグローリーヴェイズ、デアリングタクトを見事下し、GⅠ2勝目を上げました。

2018年
9冠馬アーモンドアイ、GⅠ4勝馬ラッキーライラックを排出した年

2017年
オークス馬ソウルスターリングが秋のG1戦線で通用せず。
ただモズカッチャンは3歳時古馬GⅠ1勝したのみ。5歳時リスグラシューが覚醒。

2016年 要注意レース
3着以内馬はいずれも故障で戦線離脱。アドマイヤリードが適正を生かして古馬GⅠ1勝。
他が続かず。

2015年 要注意レース
ミッキークイーンは古馬GⅠで活躍するも、秋華賞・オークスの2勝のみ。
クイーンズリングもエリザベス女王杯勝ち、有馬2着と善戦。

レース傾向

1着から3着の馬の上がり順位を各年度ごとに集計。下図をみると上がり1位が馬券内をはずしたのは2006年のみ。オークスは、上がり1位を出せる馬を予想するレースとも言えます。

年度別 1着から3着の上がり3F 順位

1着から3着の馬の4コーナーでのポジションを各年度ごとに集計。全体的に5番手から10番手が有利なに見えますが、2015年以降について注目すると、5番手以内で競馬していた馬が有利です。ただ今年は雨の影響で「止まらない高速馬場」から傾向が変わる可能性もあります。やや道悪の適正を求められたり、道悪の場合はスローの上がり決着になりやすいという点も考慮が必要です。そうなると、ソダシのみに傾倒するのは危険です。

年度別 1着から3着の4コーナーポジション

1着から3着以内馬について4コーナーでのポジションと上がりの順位についてプロット。上記でみてきたとおり、上がりが使える馬ほど馬券内への入選が多くなっています。特に上がり1番手で馬券内になった馬の4コーナーでのポジションは10番手以下が多い。すなわち、後方からキレる脚が使える馬は要注意ということになります。

1着から3着馬の上がり順位と4コーナーポジション

出走馬のラップ評価 2015年以降の3着以内馬

オークス3着以内馬が5着以内となったレースのラップでは、以下の共通して見られる傾向がありました。

オークスが上がりが求められるレースだけに3着以内馬は上がりを必要とするレースでの好走が必要になります。

注目すべき傾向
  1. 5F 以降がすべて加速ラップ.
  2. 2F目が12.5秒以内 & 2F目以降のラップの緩みが0.5秒以内
  3. 全レースで2F以降のラップが中央値ラップより下に位置
  4. 3Fで 2秒以上加速
  5. 2Fで 1.4秒以上加速
  6. 1Fで 1秒以上加速
  7. ラスト1Fが加速ラップ
  8. ラスト1Fの緩みが2レース以上で0.5秒以下

以下では、2021年オークス出走馬について上記の条件の当てはまり具合を確認します。なお、対象レースは5着以内のレースとなります。

ククナ
上記傾向であてはまる番号;1 2 5 6 7 8

スルーセブンシーズ
上記傾向であてはまる番号:2 8

パープルレディ
上記傾向であてはまる番号:5 6 7

タガのパッション
上記傾向であてはまる番号:2 6 7 8

クールキャット
上記傾向であてはまる番号:2 5 6 8

ウインアグライア
上記傾向であてはまる番号:2 6 8

アカイトリノムスメ
上記傾向で当てはまる番号:2 6 8

ハギノピリナ
上記傾向であてはまる番号:該当なし

ユーバーレーベン
上記傾向であてはまる番号:2 5 6 8

エンスージアズム
上記傾向であてはまる番号:2 6 8

ソダシ
上記傾向であてはまる番号:2 5 6

ミヤビハイディ
上記傾向であてはまる番号:2 5 6 8

ファインルージュ
上記傾向であてはまる番号:2 5 6 7 8

アールドヴィーヴル
上記傾向で当てはまる番号:2 6 8

ニーナドレス
上記傾向であてはまる番号:6

スライリー
上記傾向であてはまる番号:2 5 6 8

ステラリア
上記傾向であてはまる番号:1 2 7

馬場による時計のかかり具合

各年の馬場による時計差を確認します。

オークスでは各年の1月から5月(2021年は5/16まで)までの東京開催を対象に比較します。

比較の方法は以下で行います。

  1. 2008年以降を対象
  2. 1400m 1600m 1800m 2000m ごとに各年の中央値を算出
  3. 各距離ごとに 2. で算出した中央値に対して、全年の中央値を算出
  4. 各距離ごとに 2. で算出した各年の中央値 – 3. で算出した中央値
  5. 各年ごとに4. の平均を算出し比較
1から5の結果

図の AVG 列が各年の時計による馬場差を表しています。単位は秒。
去年は基準より0.73秒ほど時計が速く、今年は基準より約9.8秒ほど速い結果となっています。

高速馬場への対応が必須となります。例えば、東京はもちろんのこと、阪神・中京で勝っていれば適正があると思って差し支えません。

ラップ分析と過去の傾向による推奨馬

ソダシを倒すなら、という視点で以下の3頭を推奨します。

ユーバーレーベン

フローラS 3着で上がり最速。ラップ適正は4つ該当。高速馬場でも時計がかかる馬場でもいずれも器用にこなす馬。フローラSは前が残るペースでありながら、しっかり伸びてきているため、オークスの出走権を取るためのレースをした1, 2着馬よりこちらを評価。上がり最速を出せる馬を探すオークスにおいては、前走上がり最速33.2で府中の長い直線をしっかり伸びてきているあたり現時点でのオークスの適正は1番。ただ勝ちきれない競馬が続いているため、相手なりに走る馬という可能性もあり、単勝は要検討。

○ ファインルージュ

桜花賞3着馬。ラップ適正も5つ該当でククナに続く。かなり特殊なラップを経験してきている1頭。私自身は、フェアリーSのラップを高く評価。クールキャットの暴走で道中速くなるも直線ではしっかり脚を使えており、この馬自信は中山の坂にもかかわらずラスト1Fで加速できていた。桜花賞も早めに抜け出したソダシとの差をしっかり詰めていたので、直線が長い東京では逆転が期待できる1頭

▲ ククナ

桜花賞上がり2位の馬で、出走馬のラップ評価でも最も適正が高く、6つ該当。桜花賞はコース替わりもあり、前有利の展開。桜花賞はポジションをとった馬に有利なレースであったため、上がり重視の競馬をするこの馬は、オークスでの活躍が期待されます。

AIの推奨馬

各出走馬のデータから約3000個の特徴を抽出し、 オークスの3着以内馬としての適正を判定。

◎ ファインルージュ
○ ステラリア
▲ スルーセブンシーズ
△ ソダシ

AIはソダシを1番手評価にすると思っていました。

無敗でオークスに進んだにも関わらずAIが評価しない。よぼど、成績以外の面で不利があるものと推察します。ちなみに桜花賞では、AIはソダシを1番手評価、レイナスを2番手評価してました。

ここで過去レースのAIの◎を1点買いした時の回収率を記載します。

2020年 デアリングタクト 単回収率 160% 複回収率 130% (○ ホウオウピースフル)
2019年 クロノジェネシス 単回収率 0% 複回収率 170%(○ シゲルピンクダイヤ)
2018年 アーモンドアイ 単回収率 170% 複回収率 110%(○ ラッキーライラック)
2017年 ソウルスターリング 単回収率 240% 複回収率 120%(○ リスグラシュー)
2016年 シンハライト 単回収率 200% 複回収率 110%(○ アットザシーサイド)
2015年 レッツゴードンキ 単回収率 0% 複回収率 0%(○ クイーンズリング)

AI の◎はかなり信頼度が高いことが分かります。

また2番手評価の馬は2018年のラッキーライラック以外が全滅。ラップ適正が低いステラリアでは厳しいという印象です。

2015年ですが、桜花賞が事故レベルにドスローの展開(1000m62.5秒)となり、本来オークス予想でもっとも重要なデータになる桜花賞のデータが全く使い物にならない年でした。ただ、レッツゴードンキは当時、マイルを堅実に好走しており、オークス3着以内馬としての資質は十分だと思いました。

もう少し掘り下げると、2015年はルージュバックが怪物かもしれないと騒がれた年でした。たしか、きさらぎ賞を60年ぶりに牝馬が制したとか。こういう怪物疑惑の馬が出走すると、そういう馬へのマークがきつくなり、通常ありえないペースや展開を誘発させます。そして、結果的にルージュバックに気をとられすぎて超ドスローのペースが発生し、差し馬のレッツゴードンキが逃げるという展開になりました。

余談で恐縮ですが、当時はルージュバックの資質を疑っていたこと、クルミナルを評価していたことなどもあり、桜花賞では非常に美味しい思いをしました。

2021年の世代に関する考察

5戦全勝のソダシをAIが評価していないことに驚きました。

上記では2015年のAI予想について触れましたが、今年のAI予想はどうかというとオークス予想で最重要となる桜花賞のデータは、2015年のような逸脱した展開にはなっておらず、データとして使い物になると思っています。

そして、世代としてのレベルについては、突出した馬もいない平凡な世代であり、オークスではどの馬もチャンスがあると思います。

本来ソダシのような馬は桜花賞ではキレ負けし、通用しないというのが通年の傾向です。Bコースへのコース替わりがあったにせよ、あそこまでラスト1Fが伸びきれない馬を差しきれない世代。結果としてレベルの平凡さを物語っています。

そのため、展開次第ではどの馬もチャンスがあり、桜花賞出走馬で再先着の ファインルージュ をAIが評価したことは納得です。

ちなみに ラップ評価では1番手評価のユーバーレーベンはAIの8番手評価、3番手評価のククナはAIの12番手評価でした。ただ、いずれもラップ適正はありますので、ヒモで入れておくのもアリだと思います。

買い目

レース当日に掲載します。

まとめ

オークスは、レース傾向から上がり最速を出せる馬を探すレースです。過去の結果から上がり最速の馬は2000年以降では、2006年を除きすべて馬券内に来ているためです。

レースの展開では、2015年以前では、4コーナー5番手から10番手、2015年以降では、4コーナー5番手以内の馬の活躍が顕著になってきている点に注意する必要があります。

馬場の時計のかかり具合は、本年は前年よりさらに時計が出やすい傾向となっています。そのため、高速馬場であった東京・阪神・中京で好走した馬を中心に検討する必要があります。

ラップでは 2400m というほぼすべての馬が未経験の距離であるため、距離に対する適性を論じるのは意味がありません。本ブログで行ったラップ分析では、過去の3着以内馬が好走したレースのラップを分析し、ラップの特徴を抽出、本年の出走馬が好走したレースで、抽出したラップの特徴を満たしているかを確認することをメインに分析を行いました。

AIの予想では約3000種類の特徴からオークスに必要な適正を抽出し、予想します。人が行う予想では、どうしても自分の知識が深い特徴のみを重視しがちですが、AIではそういったバイアスを排除して、過去のレース結果から統計的に有利な馬を抽出してくれます。

AIは ◎ ファインルージュ という結果でした。オークスのAI予想は精度が非常に高く、単回収率・副回収率ともに優秀ですので、ぜひ参考にしてみてください。

今年の展望ですが、近年の傾向からするとソダシは桜花賞では馬券外になってもおかしくありませんでした。ただ今年は高速馬場とBコースへの変更が有利に働いたため、ソダシが勝つことができたと分析します。

【ここ重要です!】決してソダシ一強のオークスではないことを念頭においていただきたいです。

上記のようにラップ分析とAIの予想を加えて、本命対抗を選ぶのがKパパスタイルです。

最後に、本予想が皆様の的中に貢献できること、皆様の予想が的中することを心から祈念いたします。

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