Horse Racing with AI

【AIとラップによる競馬予想】ヴィクトリアマイル

Horse Racing with AI
Four racing horses neck to neck in fierce competition for the finish line


こんにちは、Kパパです。

今週はヴィクトリアマイルですね。このレースは東京競馬場で行われる牝馬マイル路線の最高峰です。ラップも並の馬では太刀打ちできないほど過酷のため、適正が非常に重要となるレースです。

逆に言えば、ラップや馬の適正をよみ、好走しそうな馬やリピーターをしっかり分析できれば馬券をとるのも難しくありません。

また、今年は牝馬マイル路線最強のグランアレグリアが出走するため、グランアレグリアから…となりがちですが、 5歳は牝馬にとって鬼門ですので、安易にグランアレグリアに飛びつかずしっかりとした分析が必要です。前走の着外も個人的には気になるところ…

AIによる出走馬評価

各出走馬のデータから約3000個の特徴を抽出し、 ヴィクトリアマイルの3着以内馬としての適正を判定。

◎ グランアレグリア
○ テルツェット
▲ マジックキャッスル
△ サウンドキアラ


AI では2015年以降のレースで、各年20回のシミュレーションを行った。

その結果は各年でAIが1番手に評価した回数が1番多かった馬を◎、2番手に評価した回数が1番多かった馬を○としました。

以下のとおり。加えて◎○の複勝を買った際の回収率を記載します。

2020年 ◎アーモンドアイ ○プリモシーン 回収率 55%
2019年 ◎ノームコア ○アエロリット 回収率 175%
2018年 ◎ソウルスターリング ○ジュールポレール 回収率200%
2017年 ◎ミッキークイーン ○クイーンズリング 回収率0%
2016年 ◎ストレイトガール ○クイーンズリング 回収率205%
2015年 ◎ヌーヴォレコルト ○ストレイトガール 回収率245%

AIの◎○は的中率・回収率ともにかなり信頼ができるという結果がでました。

ラップ分析と個人的見解による推奨馬

当予想の推奨馬を掲載します。なぜ選択したのか??については次節以降で解説しています。
また、当サイトでは開始3Fとラスト3Fについては、各馬の数値に置き換えたラップで分析しています。

◎ デゼル
「1着馬から3着馬のラップ傾向」から「ラストの1Fが加速している」以外のすべての傾向で好走している。昨年のスイートピーSでは、高速馬場で32.5という末脚を使えているので、ここでも期待したい。なお、この馬はスタートがうまくないところが欠点。しかし、外伸びの現在の馬場を考えると、この欠点も馬場で補えると思える。

○ ダノンファンタジー
「1着馬から3着馬のラップ傾向」の1-1, 1-2, 2-1, 2-2 を満たしている。高速馬場の持続力特化の馬。
高速馬場と持続力への適正が物を言うヴィクトリアマイルで昨年の5着の馬。年齢もディープインパクトの5歳春ということで、ここがG1タイトル奪取の最後のチャンス。当然仕上げてくる。
前走は馬場が合わない、前々走はまさかの出遅れ。人気を落とすならここでは確実に買い。

買い目

単複 グランアレグリア
複勝 テルツェット

1着から3着馬のラップ傾向

2015年から2020年までの3着以内馬について、5着以内となった直近4レースのラップ傾向を調査したところ、1着から3着以内の馬は下記の特徴をもつラップを経験していた。

  1. 2F目からラスト2F目までの特性
    1. 2F目以降のラップが 2Fのラップと比較して緩みが0.5秒以下
    2. 3F 以降でラスト2F目まで加速している
    3. 1区間の加速が1秒以上
    4. 2区間の加速が1.5秒以上
  2. ラスト2Fとラスト1Fの特性
    1. ラスト1F のラップが加速している.
    2. ラスト2Fからラスト1Fのラップ差が0.5秒以内となるレースが直近4レース中2レース以上ある.

レース考察

全ラップにわたり、11秒台で推移する持続力を必要とされるレース。

なお、2018年以降は東京競馬場の高速馬場化や有力な先行馬の影響もあり、速い時計への対応と4コーナーで、ある程度前でポジションとれ、速い上がりより持続力が必要であるレースになっています。

各年の3着以内馬の4コーナーのポジション(左から 1着 2着 3着)
2020 4, 3, 6
2019 7, 10, 5
2018 8, 13, 4
2017 11, 12, 7
2016 10, 12, 14

また馬場が2017年、2018年のように馬場が悪くなると、スローの上がり勝負になりやすい ことも考慮に入れる必要があります。

以下、各年度のラップの遷移を掲載。

ラップ評価

(参考)ラップ評価 解説 にて下図の見方を解説しています。

下図「ラップのパーセンタイル値」を確認すると各ラップ全体にわたり、黒に近い色となっています。

これは東京1600という条件において、ヴィクトリアマイルというレースがラップにおいては最高峰のレースレベルであることを示しています。

そのため、レースに対して適正が求められることもあり、リピーターが活躍するレースになっています。

2020年は特に顕著でほぼすべてのラップで上位10% 以内を確保しつつ、一番緩んだ8F目でも上位22% となっています。

また、ラップ間差からもレベルの高さが伺えます。このレベルのラップを維持しつつも、緩んだのは1区間5F-6F区間のみ。アーモンドアイの参戦も要因だと思いますが、ここまでのラップは過去あったかどうか。間違いなく直近5年ではもっともレベルが高いと推測されます。

サウンドキアラやダノンファンタジーなど昨年好走した馬は要注意。

ラップのパーセンタイル
ラップ間差のパーセンタイル

各年での馬場の時計差比較

ここで各年の馬場による時計差を確認します。

ヴィクトリアマイルでは各年の1月から4月までの東京開催を対象に比較します。

比較の方法は以下で行います。

  1. 2008年以降を対象
  2. 1400m 1600m 1800m 2000m ごとに各年の中央値を算出
  3. 各距離ごとに 2. で算出した中央値に対して、全年の中央値を算出
  4. 各距離ごとに 2. で算出した各年の中央値 – 2. で算出した中央値
  5. 各年ごとに4. の平均を算出し比較
図 1から5の実行結果

図の AVG 列が各年の時計による馬場差を表しています。単位は秒。
去年は基準より0.45秒ほど時計が速く、今年は基準より約1.2秒ほど速い結果となっています。

そのため、高速馬場であった今年の東京または阪神に対応できた馬を軸にします。

余談ですが、去年が基準より0.45秒ほど時計が速い中で、あれだけのラップで走った昨年の上位陣は適正と能力があるという裏付けにもなります。

(参考)ラップ評価 解説

この節は読み飛ばして問題ありません。下記の赤字部分を意識していただき、次節のラップ評価の図をご覧ください。

次節で示す図は、各年のヴィクトリアマイルのラップタイムが 東京1600m というレースでどの程度の位置づけにあたるかを表現した図です。数値は 0 から 1 で表現されており、0.6の場合、その区間のラップタイムは東京1600mにおいて速い方から数えて 60% の位置付けにあることを示しています。

すなわち、数値が小さいほど時計的に速いラップということになります。

下図「ラップのパーセンタイル値」では、黒い色に近いほど、同条件のレースにおいて速いレースラップということになります。
下図「ラップ間差のパーセンタイル値」では、黒い色に近いほど、ラップ間で加速が大きいラップになり、白い数値に近いほどラップ間で減速が大きいラップになります

最右の “search_num” 集計対象のレース数になります。集計対象レースは分析対象レース(ここではヴィクトリアマイル)開催日から過去10年の同条件のレースを対象としています。

search_num が 100 であれば、100レースでのラップの位置付けを示しています。

そのため, “search_num” が 100 で、ラップの評価値が 0.6 の場合は、速い方から数えて 60番目のラップということになります。

もう一つ例をだすと, “search_num” が 200で、ラップの評価値が 0.6 の場合は、速い方から数えて120番目のラップということになります。

すなわち、”search_num” ✕ “ラップの評価値” で 条件内のレースで 上位何位のラップであるかを表現しています。

直接順位を表現しなかった理由として、”search_num” は 条件 に応じて値が違っており、それに応じてラップの順位が取る範囲が伸縮するため、0 から 1の範囲(パーセンタイル値)で表現することで、ことなる 条件のレースも比較しやすくするために行いました。

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